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古都小ダイアリー管理人です。学校の日常を分かりやすく紹介してまいります。

「子どもが輝く学びづくりプロジェクト」公開授業研究会がありました。

 岡山市では全ての公立こども園・保育園・幼稚園・小中学校が中学校区を単位として協力し,「子どもが輝く学びづくりプロジェクト(通称:まなプロ)」と名付けられたよりよい保育・授業づくりをめざす研究に取り組んでいます。中学校区ごとに4年サイクルで進め,市がめざす「自立する子ども」像を元にした各中学校区で育てたい児童・生徒像を共有し,その実現に向けての保育・授業づくりを提案する研究です。今年度,旭東中学校区は研究3年次を迎え,各校園代表者による公開授業研究会を実施する年となりました。
 6月25日(火)に中学校区のトップを切り,本校での授業公開研究会を実施しました。公開授業は第6学年国語「インターネットの投稿を読み比べよう」でした。SNS等による情報の送受信が当たり前となり,誰もが多様な情報に接する現状をふまえ,「スポーツのよさ」というテーマでやりとりが交わされるネット上の投稿文を教材として学習を進めます。子どもたちは投稿者の「思い」「主張のポイント」「表現上の工夫」などを分析し,情報の送り手が自分の説得力を高めるために工夫している仕掛けに気付いたり,情報の発信者となった際に留意すべきことを考えたりします。

 前の時間に子どもが選んだ「自分が共感や納得ができる投稿」を読み,それが優れている理由を考えるという活動から授業が始まりました。今年度,クロームブックに導入された「ムーブノート」というアプリで提示された教材.(投稿文)を読み,「投稿者が説得力を高める工夫をしている」と思う表現を探してラインを引いたり,そう考えた理由をアプリの付箋機能で書き添えたりしました。
 次に,小グループごとの意見を共有し,グループ内で投稿された内容を分析しました。子どもたちが入力した情報は,クラス内,グループ内ごとに手元の端末の画面上で共有でき,教室のあちらこちらで話し合いが始まりました。投稿から「自分の経験をもとにして表現している」「根拠をもとに書いている」「ことわざを使っている」等,説得力を高めるための工夫を見つけたり,「ムーブノート」のカードを動かしてマーカーでくくってまとめたりする活動に取り組んでいました。
 最後に,整理した情報から送り手が受け手によく伝わるよう工夫している表現について学級全体で話し合いました。多くの子どもが「自分が書くときは根拠を示して書く」「具体的な例を入れる」といった説得力ある表現にするためのポイントについて理解を深めていました。
 一時間の学習全体を通して子ども同士が「ムーブノート」による情報共有を図り,友達との意見の相違を確かめたり,友達の意見を自分の考えに取り入れたりする姿を目にするなど,ICT活用の強みを生かした活発な情報の
やりとりが行われていました。
 40名以上の参観者があり子どもたちは終始緊張していましたが,本校の研究テーマ「認め合い 自分の考えを深める子どもをめざして」に沿って構想した「ICT機器を活用した協働的な学び」の一端を公開することができました。
 また,授業後の協議会では「子どもたちが語り合い深め合う場を大切にしてほしい」といった従来の授業づくりでも大切にしてきた視点について改めてご示唆をいただく等,授業者を含め研究に携わった者全員が多くの学びを得る機会となりました。計画段階から本校研究に対して細やかにご指導いただいた岡山市教育委員会事務局の先生方をはじめ,当日ご参加いただいた旭東中学校区学校園の諸先生方のご指導,ご助言を今後の校内の実践に反映させていきたいと強く感じた一日でした。